리뷰를 보고한다

ある秘密を抱えた男爵と、その男爵が住まう古城に引き取られた清次少年の物語。
病的に美しい男爵、その血縁であるお人形さんのような香月と日向、退役軍人である後藤、と謎めいた住人が住まう古城は、時代背景(陸軍予備士官学校がでてくることから1940年代くらい?)とあいまって非常に耽美で魅力的に描かれています。

タイトルから想像したほど性的な描写は激しくはありませんでしたが、「愛玩少年」である主人公の清次少年は、短髪で非常に清潔感のある雰囲気なので男爵による拘束や調教が非常に引き立ちます。また調教といっても過度に痛そうな描写はないのも安心。
惜しむらくは、男爵と清次少年以外の登場人物の描写が少ない点でしょうか。あくまで二人が中心の物語なので仕方ないことですが、それぞれ色々なものを胸に抱えていることが少ない描写でも伺えただけに、もっと沢山読みたい!という気分にさせられました。

表題作の他に、「燃える恋桜」という短編が入っています。
陸軍予備士官学校を舞台にした将校と候補生の物語で、主人公である清瀬候補生が非常に可愛らしく、むしろ表題作より楽しめました。

いろいろ書きましたがとにかく、短髪でぱりっとした少年の色気がすごく感じられる作品なので、そういう要素が好きな方はとても楽しめると思います。