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「愛のあびる伝説」 へのレビュー

漫画好きの漫画家が描く、暖かい大人のおとぎ話

2010年11月11日   パウリスタ さん

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前置きや作品の扱い方がいかにも同人的な姿勢がちりばめられています。
始まる前の(長くいらない)イントロでは、原作のキャラが色々と舞台裏的に盛り上がります。

物語本編は作品の約半分なんですが、「キャラクターはギャラのいらない俳優」という
後書きの言葉にぴったりの、二人だけが、ちょっとした都会の隅の大人のおとぎ話を演じる、
そんな作品です。親子ほどの年の差の、一夜限りの思い出と、別の一生の思い出…

性交は一回、原作を思わせるような台詞や特性はほぼ皆無で、文字通り、ドラマ仕立てです。
そのエッチが、キャラたちの表情も、少女の抜群の体型も、見せるアングルも、とても
「整って」いて、このエッチの描き方は、漫画的ながら現実味があって、すこぶる好印象を
持ちます。

思いっきり扇情的で悶々とする、という作品ではなく、たまに思い出して読んでみようか、
という風な良い雰囲気のポルノながら暖かい漫画です。
オチもギャグもない、かといって押し付けがましい感動でもない、綺麗な終わり方も良いです。

エッチやセックスという味気ないカタカナよりも、「お互いに補い合う男女のむつみごと」を
見てみたい方に、強くお奨めします。それを、ギャグ連載少年漫画のキャラたちでやるのですから、
良い味がでないはずがありません。
この作品をきっかけに白石先生の作品をフォローすることにしました。応援します。

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