舉報鑒賞

百合ものは初めて、実演系と銘打ってある作品も初めて購入しました。

まず、企画から作品になるまでに至る経緯が興味深く、
聴いてみると、「ご挨拶」で語られる通り、制作者サイドが起こしたある種の執念とも言えるアクション、
それを受け入れたしぐれちゃんの寛容さがひしひしと感じられます。

百合要素という点では、ちゆきさんの方がしぐれちゃんにデレデレで、
しぐれちゃんがそんな彼女を受け入れている、という点でしっかり関係性ができていると思います。

プレイパートでは、ノイズ等々が逆に効果音として機能しており、
偶然性がそこかしこでHな臨場感を引き出しています。
そういった様々な要素、モチーフ(ここでは人ですが)の「気持ち」が塊となっており、
おそらく企画が目指したモノへ限りなく到達しているのがわかります。
結果、すべてが功を奏し、作品の「純度」を上げているように感じました。
変な空気感・エロスがあり、その点では他の作品と一味違う作風となっています。

音声作品としては異色作ですが、制作者サイドから語られるレポートも含めて面白いと思います。
ある意味、ドキュメントスタイルとも捉えることができ、
企画から作品化までの経緯を含め、業界唯一無二の一品ではないでしょうか。