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「花の中のラニ」 へのレビュー

退廃的な園の一本の花

2010年10月18日   Eiju-Cecil さん

このレビューは参考になった x 12人

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大凡ですが「花の中のラニ」が120/180、「反乱の暁!!」が60/180ページ割り当てられています。このレビューは主に前者を取り上げています。

表題作の「花の中のラニ」ですが、そのストーリーは決して甘いだけのものではありません。寧ろ強制的な悲哀を描いている部分のページが圧倒的に多いです。だからこそ純粋な恋(または愛)が発露する姿には感情移入がし易くなると思います。
性行為の対象となるのは3人ですが、ストーリーの軸は主人公のラニと娼館仲間の2人で、この2人は画像で見た通りの年齢と思って貰って結構です。
作品の雰囲気は好みの分かれるところでしょうが、「殻の中の小鳥」や「雛鳥の囀」のデカダントな雰囲気が受け容れられれば大丈夫です。森薫さんの「エマ」と比較してしまうと(インドでフレンチスタイルなメイド服といったような)時代考証等の点で疑問符を付けざるを得ませんが、そういったマニアックな点が気にならなければ問題ないでしょう。
惜しむらくはストーリーのラスト部分の描写が少し判り難くなっているという点でしょうか。読み流していると尻切れトンボのような印象を受けるかも知れません。しかし読者に向けた結末は描かれています。主張は強くはありませんが、最後の3コマ(特に最後の1コマ)に込められた内容やラニの表情を読み取り逃さないようにして戴ければと思います。
個人的ですが、ラニのような女の子は大好きです。

「反乱の暁!!」はカップリング作としてはかなり実験的だと思います。個人的には余り好みではありませんが、SFとレイプに親しみのある方向けかと。しかしながら、この作品の中にも一本筋の通った「想い」は読み取れることかと存じます。

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