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「未来からのキャットライン」 的鑒賞
2016年12月21日 ろたろう 先生/女士
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評論選擇的類別:
クリアと同時に、思わず溜息を溢した。 本作は、好評を博した同氏前作、「アンチバタフライエフェクト」に比して、特にスピード感が更に増していると感じた。ネタバレを避けるため、以後抽象的な表現に終始することをご了承いただきたい。 本作は、突然中絶する日常、突如挿入される「ゲームの世界」、「夢」。これらの複数の階層という糸が、いわば、全く改行することなく、一つの織物として織り込まれているのである。読者は情報の洪水に否応なしに飲み込まれ、当然、混乱をきたす。しかし、その混乱は、決して不愉快なものではないのだ。 それぞれの糸が、何を意味するのか、どのような模様を描いているのか、網目のなかで漂う読者には、最後に至るまで明かされない。「この糸は何か? あれ、こんな糸はあったっけ? この糸はこんな色をしていたのだろうか?」複数の階層性をメタ視点から眺めることが許される読者は、次第に、あたかもデタラメに張り巡らされていたように思われた糸たちが、ひとつの幾何学的で、陶酔をもたらす、美しい図形を作り上げていたのだと理解する。 伏線の数は非常に多い。画面に映るほぼ全てが伏線と思っていただいて差し支えない。大規模で、かつ繊細な構成を作り上げ、それは効率よく操作され、簡潔に表現されている。均整の取れた伽藍建築を作り上げるが如き、建築的才能に関して、本作者は卓抜している。夢を漂うかのような、心地よい困惑と、全てが明かされつつある際の陶酔と興奮を、当記事をご覧の諸賢には是非とも味わって頂きたい。 あと、女の子めっちゃ可愛いよ。ノリさんめっちゃ好き(元近鉄のサードではないことは言うまでも無い)。健気でめっちゃいい子なのでどうか可愛がってください!!!それが最後でがあああああ!!! あと、豚をおだてるとか、ニコニコ時代以来の古参厨が興奮します。散りばめられたギャグも相変わらず良いです。これは流石。
(* 為必填項目)