成人向けRPGツクール作品のいわゆる回想部屋みたいなイベントスイッチが並んだマップで、主人公を操作し、イベントスイッチ前まで行ってエッチなテキストを見るのと、案内役のキャラに近づいて会話をするのを繰り返す感じのゲームです。
RPGツクールでも戦闘のないゲームやイラストのほぼないゲームはあり、しかしそれらもマップの中でイベントを探す要素はあったりするのが多くて、それもないなら官能小説でよさそうなのになぜわざわざRPGなのだろう……と思わなくもなかったんですがエッチな文章が好きなので購入してみました。
ところが実際プレイしてみると、マップ上での立ち絵や顔グラの表情くらいのビジュアル要素も結構な彩りと感じられたり、一部屋の中で主人公を操作して他キャラに話す→イベントのところに行く程度の少ない操作でも移入度が高められた理と、不思議な魅力がありました。テキスト主体と言ってもADVやノベルゲームともまた違う感覚です。
そして肝心の文章は、こういうゲームに相応しくとても質が高くていやらしいです。行為中の描写が優れているのに加えて、マップでキャラと一言二言かわす雑談も、かなり量が多く、またその内容が魅力的で、そういう部分の遊び心もいいなあと思いました。
独特の魅力と確かなエロさがある作品です。
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