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芹さんの新作は夕方、一緒に歩きながらの怪談話(とその後すずなさんも交えてのお喋り)と夜の定番耳かきの2部構成。

夕方パートは歩きながらのお喋りということもあり、また相変わらず怪談がじんわり怖いので「癒し・安眠」には向いていません。
しかし、「道草屋に滞在しているひとときを味わう」という意味ではこれ以上無いという出来ではないかと思います。
まあ、怪談が苦手な方にはおすすめできませんが……
大人になってしまったからこそ、ちょっと子供に帰りたい、そんな気持ちを芹さんがさりげなく語ってくれるのが沁みます。

夜パートは定番の耳かきですが、特色である環境音もさることながら、細かな移動での声の動き、そして耳拭きの効果音など、明らかに進化しています。布の質感だけでなく耳拭きのときに耳を塞がれて音がこもるところなど細かい作り込みは月並みですが「すごい」としか。

耳の甘噛みも今までで一番かもです。水気は少なめで、その代わり息遣いが耳に直接触れるようです。

そして何より今回はいつもより芹さんが可愛い!(というといつもが可愛くないようですが、いつもより更に可愛いという意味です)
夕方・夜と通して今までより心なしか距離が縮まったような気がします。乙女度が気持ち高いというか。
あくまでキャラも立場も崩さない中での微妙な変化ですが、その辺りのバランスも上手いな、と思います。

環境音については毎度のことですが他と比べて図抜けていますね。花火の音はもう少し近くてもいいかな、とも思いましたが、邪魔にならないレベルだとあのくらいかな……

何と言うか、「道草屋」というジャンルを確立しつつあるなあ、と思わせられる作品でした。
まあそれはともかく、芹さん好きなら迷わず買うべきでしょう。ほんっとに可愛い!です!