舉報鑒賞

個人的には、扱っていたテーマに期待していただけにストーリーに対する物足りなさを強く感じました。

これは各キャラの問題解決における整合性に対するものやボリュームに対してではなく、
一見、「コミュニケーション不全、ダメ人間」→「SNSの利用」というように見える全体のテーマ……これに対する掘り下げが不十分であることからくるものです。
ぶっちゃけると、オフ会やSNSの要素はただの取っ掛かりにすぎず、全容は各個人との直接対話・理解に終始しています。各キャラ同士の横の繋がりが薄いことも、コミュニケーションというテーマを扱うにあたってやや力不足かも。
一部シナリオでこれについて触れ、結論を導きますが、それに至るまでの過程において主人公たちの生活にSNS・コミュニケーション不全要素がそこまで関わっているような描写もないので、いきなり本編と遊離してしまった印象を受けました。
一言で言うとこれは恋愛ドラマです。

ここまで書きましたが、サウンドはとても良いです。グラフィックとテキストはスッキリとまとまっています。良いセンスしてます。
嗜好性の話ではありますが、取り扱うシーンにおいても一般的なプレイは満遍なく揃っているので安心です。

インターフェイスにも問題はなく、実用に耐えうるものと思います。
コンプレックスのある子を可愛がりたいなら買いです。