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「こんな軆でいいのなら」 へのレビュー
2015年12月26日 穂積 さん
このレビューは参考になった x 10人
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九分九厘がモンスター娘をヒロインとする短編集です。 その人外ランナップは概ね[作品内容]に書かれた通りとして、全16短編中の6作が単行本自体の表紙でもある「幕末ブリード」シリーズです。 これは幕末の武家に嫁いだ異国のケンタウロス娘の物語で、6短編を起承転結のように、嫁いで武家の種を注がれたり、義母ケンタウロスとの背徳Hに興が乗ったり、嫉妬の乗った浣腸プレイが馬のお尻に炸裂したりなど異種族間の愛の軌跡を描いています。 6短編を割いているだけあって単純なHに留まらず、時代や家柄による境遇とか親子関係とかを織り交ぜた愛憎劇に仕上がっていて読み応えがありました。 他多くの作品で言えるのは実社会に生きるモンスター娘という事です。人外娘はその性質上、剣と魔法のファンタジーを主な舞台にしがちですが、同作者様の場合は普通に学生だとか雪山でポーターしてるとか、そう言う形態で進化した一種族として社会に溶け込む印象が強く、いわゆるRPG調の世界観よりは没入感の面で数段勝っています。 その論拠と言わんばかりに各短編の間には「亜人類の生体と考察」と題する見開きが挟まっていて、ケンタウロスなら定義や分類を示して、平均的な身長・体重を表で分かり易く纏めるまでの力の入れようです。 このようにモンスター娘への愛をひしひしと感じる良く練られた一冊です。
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