استعراض التقرير

野上菜月さんと愛枝今日子さんの御二方がCVを務めているとのことで本作を購入させて頂きました。
　この作品で特徴的だったのは、野上菜月さんの一人二役による演技の幅の広さでした。今作では七海さんとその母である六海さんの二人を菜月さんが演じていらっしゃるのですが、どちらもベクトルの違ったお姉さん感が表現されていました。七海さんは普段他の作品で菜月さんが演じていらっしゃるような優しいお姉さんなのですが、六海さんの方は妖艶なお姉さんとなっていました。最初は一人二役であることを知らずに聞いていたので、それを気づかずに拝聴し、後でこのことを知って驚くほどでした。
　内容は安眠用・自慰用の双方ともに充実しており、いずれのボリュームも全体で400分超えという圧倒的長さのおかげで物足りなさはあまり感じませんでした。ひとつ気になったこととしては内容の重複なしで400分超えですが、似たような出だし等が散見されました。
　おまけの方について述べると、愛枝今日子さんの優しく落ち着いた声質が心地よく割と簡単に寝落ちしやすいと思われます。音声作品を好んでいる方にとっては別の作品とオーバーラップするかもしれませんが、十二分に楽しめる内容でした。
　少し不満を述べると、本編音声ファイルがまとめられていなくて、どれから聞いていけば良いのかがわからなくなって、最初は少し困惑してしまったことと、パートの終わりに余韻がないために、連続再生しているとすぐに切り替わって気持ちの切り替えが追いつかないことの二点です。
　全体的には以前の作品のように安定した高い実用性とボリュームが損なわれておらず、個人的に好きな声優お二方による作品というのもあってとても良い作品だと思いました。