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「おじょじょじょ (1)」 へのレビュー
2017年01月26日 一陣の光 さん
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心の底から欲しているモノを、素直に表現できない登場 人物の心理的”葛藤”を繊細に描く”クール教信者”先生の 表題作・「おじょ1~15.5」が収められた、長篇作品の 一巻目。 印象的な収録作品は、主人公君自身が感じた、ココロの 変化を描いた「おじょ15.5」。ヒロインとの関わり合い から、移ろいゆく自分への”戸惑い”と”葛藤”を描写した お話でした。 読んでいて印象的だったのは、育った環境から、自意識 が城壁の如く、高く・堅牢になってしまい、周囲に溶け 込む事が出来なくなってしまったヒロインと、浮世離れ した感性から、孤立してしまった主人公君が、様々な葛 藤を超えて、”良き理解者”になる過程を丁寧に描いてい ました。”あぶり出す”様に、事細かく表現する登場人物 の心理描写は、他の作家では表現できない”繊細さ”をも って読者に迫ります。 ”ラブコメ”の範疇を超えた、唯一無二な”世界観”の一冊。
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