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「ふたりよがり」 へのレビュー
2018年02月15日 一陣の光 さん
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精密な絵柄に、陰りを含んだストーリー展開が 独自の世界観を構築している”由浦カズヤ”先生、 自身の1st作品集に収められた短篇の、後日談的 続編二本に、短篇八本を収録した、通算二冊目 の作品集。 印象に残った収録作品は、美人だけど、元ヤン で気の強い、バイト先の”立花先輩”。同僚から 彼女の舎弟、と認識されている”倉田”は、自分 には不釣り合いと思いながらも彼女に・・・な 「堂々ダーリン」。勢いで”立花先輩”に告白し たら、攻めるのは得意でも、攻められるのには 滅法弱い、彼女の乙女な反応に、童貞を捧げて 自分のモノにする”倉田”がカッコイイ、お話で した。 読んでいて感じたのは、前述の「堂々ダーリン」 ”立花先輩”のように、男性経験が豊富そうに見 えて、実は、身持ちの堅い女性だったり、別の 短篇「いいコといいコト」”ハルカ先生”のよう に、保母さんでウブに見えて、実は、場数踏ん でる感、満載な女性だったりと、ヒロインのキ ャラクター設定に、卓越した技量・力量を感じ させる点。それが、本巻へバラエティに富んだ 印象を与え、ひいては、登場人物の存在感を濃 くさせる効果をもたらしている、と感じました。 丁寧な創り込みが、際立った読後感を残す一冊。
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