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「おひさまはまわる」 へのレビュー

オススメ! 上質なストーリーが、芳醇な味わいを残す一冊。

2018年11月02日   一陣の光 さん

このレビューは参考になった x 6人

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あとがきに記されていた”荒田川にけい”先生の
『人が暮らしている場所ならば
エッチなことは起こり続けているのだから』
という言葉に畏敬の念を抱いた、本巻描き下ろ
し一本を含む、短篇十一本を収録した、自身初
の単行本。
印象に残った収録作品は、奥地の集落へと人口
調査の為、訪れた主人公の男性。人と行き違う
ことも無くて不安になっていた時、出逢ったの
は・・・な、短篇「ニマちゃんのおもてなし」。
自らの意思で、主人公と同行することに決めた
”ニマ”の決意を感じるセリフで〆る、爽快感の
ある、お話でした。
読んでいて感じたのは、前述の”荒田川にけい”
先生の信条が、各短篇の端々(はしばし)に感じ
られ、その場の環境に精一杯、適応して行こう
とする前向きな登場人物へと、読み手が『情』
を通わせる、作品の世界観が醸成されている点。
上質な物語が芳醇な味わいを残す、奇跡の一冊。

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