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異世界の怪事に巻き込まれた少女がそれに立ち向かってゆく
短編エロRPGである。設定ゆえに、万人に受け入れやすい。

エロはオーソドックスな作りであり、安定性がある。
戦闘状況により徐々に劣勢な立絵に変わる点、
ボス・雑魚含め敵すべてに個別のエロシーンと、
かなりバリエーションに富んだエロがあり、
質・量ともに満足できる。サブキャラ分も用意されており、程よい分量であるため無駄な部分がない。

特筆すべきはエロ要素だけではない。
ストーリーも感動もので、報われる結末には
心の底からよかったと言えるものとなっている。
その要因は、メイン登場人物全てに対しプレイヤーが
愛着を持ってしまう演出が成功しているからである。
物語を進めるにつれ交わされる端々の会話に、
そのキャラらしさが出ており、その一言一言が
この人物は好感が持てると如実に伝える。
その積み重ねを経て迎えるため、困難の先にある
エンディングはひとしおとなる。

作者様ブログなどを見る限り、本作が一作目であるが、
この「キャラを好きにさせる」という手腕は、
のちの2作品でさらにレベルアップしている。
その読み比べという意味でも、本傑作はプレイされたい。