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本作では恋仲の男女へ舞台の村の掟により間男が入り、
女は籠絡され男は盗られて悔し涙を流す。
セックス漬けの毎日の日々に、顔をドロドロに蕩かす
ヒロインはエロく、間男に奪われた表現が良くできている。

ただし、本作は典型的なNTRとは一線を画す。
その理由は、不条理に振り回される人々の悲劇も描かれた
物語としても成立しているからである。

三人の人物各々は掟により行動が決定されている。
恋仲の男女は助けに行けない/逃げださない。
このジャンルでは珍しく、盗る側は悪意がない。
なぜなら、肯定的・否定的にも拘らず、
いずれも目に見えぬ「村の掟」に支配されているからだ。

つまり、タイトルである「村の掟」という巨大な不条理から
逃れられぬ儚さが失う無力感を増しているのである。

このように背景がしっかりと書き込まれているが故に、
普通のエロと違い、作品に深みが増しているのである。