舉報鑒賞

教師と教え子の歪な純愛の物語です。基本的にエロシーンの連続であり、また絵も可愛らしく丁寧に描かれていますから、非常に実用的だと思います。特に精飲好きにはよいのではないでしょうか。しかし、注目すべきはむしろ主人公とヒロインそれぞれの内面と二人の関係性です。

割れ鍋に綴じ蓋といいますか、普通には幸せになれないだろう二人の男女がピタリとハマり、変態的な愛を築いていく様には、どこか文学性すら感じてしまいました。娼婦に育てられ、性的なことに幼い頃から慣れ親しんだが故に、精液に安心感を感じるヒロインを見ていると、昔読んだ野坂昭如の小説を思い出します。

先に述べたように、本作は十分実用的なCG集です。しかしそれだけではなく、彼と彼女の馴れ初めから未来を、小説でしっかりと読みたいなぁと思うくらいに、私は本作を気に入りました。