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正月をテーマにしたスピンオフのような作品となります。
このサークルさんは以前より、季節感と和の世界観を大事にされていたので、正月を題材にした作品というのは凄く自然な流れだと思います。

今回は正月ということで、前半は初詣となります。同サークルの「秋の月見」では月見の作法に対する小話がありましたが、今作でも初詣の雑学などをヒロインの菖蒲さんが披露してくれます。やや説明くさいところもありますが、立派に和の世界を演出してくれます。

宿に戻ってからのパートは環境音が全くなくなりますが、これまでの作品の環境音が素晴らしかったこともあり、無音が逆に正月独特の静かな雰囲気を醸し出すのに一役買っています。

一番重要なヒロインの声と演技ですが、さすが歩サラさんだけあって、もともと一般的な同人音声作品と比べて一線を画すような出来となっていましたが、シリーズも回を重ねているので、さらに洗練されてきた印象です。

作品の最後には今後の展開に期待が持てるような発言もあり、同シリーズをこれまで聞いてきた人間にとっては嬉しいものとなっていますし、もちろん今作から聞き始めても楽しめる作りになっていると思います。
短編ですが、その分値段も控えめで気軽に購入できるので、気になった方は是非。