舉報鑒賞

F・A・S様の商品初購入です。
前々から評判が良くて気になっていた事と、声優さんが豪華だった事が購入の決め手ですね。

今作は基本一トラックに全内容が収録されていて、別トラックには差分と+αであるおまけが付属しているという形でした。
流石に七十分近い尺を一つのトラックに詰め込んでいるのはどうかと思いましたが、
いざ聴いてみると、なるほど、これは確かに途中で中断などせず通しで聴いた方が良いですね。
エピローグ部分に当たる末尾を除けば、作中のシナリオはほぼ一夜の出来事であり、
サキュバスの誘い方と、それを雰囲気付ける音声編集が非常に上手くて展開に迫力があります。
これを中途半端に区切って聴いてしまうのはもったいない。映画や演劇を見るような姿勢で聴かれた方が良いかと――。

そしてこの作品では、一度堕ちてしまってからのシスターの劇的ビフォーアフターが半端ないです。
サキュバスの告げた『下品に乱れる』という形容が極めて的を得ており、初めの清楚な生娘感はどこへやら。
汚れた町のけばけばしい娼婦の如く乱れ狂い、声も一部濁ると言うか、
ちょっぴりだみ声っぽくなって“豹変”振りが尋常ではありません。
変貌前と後を演じ分けるかの仔様の、名演を通り越して怪演とも形容すべき技量には感動しました。
サキュバス役の紅月ことね様も、他のサークル様の商品にて別のサキュバスを演じられているのをお聞きしましたが、
双方で全く雰囲気が異なり、此方もまた演技の幅の広さを改めて思い知らされます。

脚本・声優・音響編集・ジャケットのイラスト――。
これら全てがハイクォリティに纏まっていて、この作品は間違いなくおススメの内容となっています。
特にジャケ絵のシスターの表情などは、本編を聴いた後で見ると印象が変わりますので、是非とも鑑賞後にもう一度眺めてみましょう。