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通っている学校にも、親や妹との生活空間でも、
自らの居場所を見出すことが出来ない、ヒロイ
ンを描いた”佐野タカシ”先生、表題作・第1話
から第4話までを収めた、一巻目。
印象に残る収録作品は、感受性が干からびてし
まい、カサカサした感覚を抱いているヒロイン
”九瀬透”。そんな彼女を染め変え、潤いを与え
てくれる相手を求め・・・な第1話「染まる」。
刹那の行為に走っても満たされない”透”をスタ
イリッシュに描いた、お話でした。
読んでいて感じたのは、素の、自分を受け入れ
てくれる相手を求め、さまよう、ヒロインの姿。
憂いと影を持つ表情の、ヒロインを描いた一冊。