レイプマン第 10 巻。
この漫画が連載されていたのは、1980 年代中盤から後半で、いまの世から見ればバブル景気が始まったころにあたる。いまとなっては、あのころはよかった的な郷愁とともに語られるバブル時代だが、べつに国民すべてが財テクの恩恵にあずかっていたわけではないし、盛り場でのナイトレジャーが栄えていたといっても、利用していたのは一部の人だ。
本巻では、圭介が「マルビ」という、当時の流行語を使っている。得をする人もいれば、割を食う人もいる。古い漫画なので当時の世相を反映したところがある反面、いつの時代でも変わらない社会の不条理さがあり、そこがレイプマンの活躍する舞台でもある。
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