استعراض التقرير

『ママ』シリーズのママがなぜママになったのかを掘り下げた今作。今作はお兄さんの言葉の端々からどこかほのぼのとした退廃的(矛盾する表現ですが)な世界観が紡がれています。ですが、背景がぼんやりとピントが合っていない写真のような感じで詳細な事は描かれていないので深く知りたい!という方は第1作の『ママといっしょ』に同梱されているキャラクター紹介を参考にしてください。(ここは自己責任で)
この『私』は今作のヒロインとも、前作の『人間さん』ともどちらとも取れる上手いタイトルだなぁと感心しました。どちらの立場でも『この事実は知らなくてもいい』とこの物語の物悲しさの中からそこだけが唯一の『救い』のように感じられました。