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「迷ヒ子の家-雪の夜-」 的鑒賞
2019年02月28日 七棲 先生/女士
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迷いこんだ世界で優しくしてくれた雪男が…。 「ほら、言ったでしょ」という展開に、だってそんなのこんなに優しくされたらさぁ!という気持ちにもなるし、そういう点でとても寓話的な物語だと思います。 音効も程よく、幻想的な舞台にぴったり。 イラストそのままの涼しげで穏やかそうなお声の雪(ゆき)さんの話し方に癒されつつ、一方で、声を投げ掛ける向きや間にどこか不穏な気配も漂っていて…ヒロインの不安さや、より頼ってしまいたくなる気持ちも察せられておもしろいです。 終盤の雪(ゆき)さんが、「涼しげ」から「冷たく」シフトしているのが聞き応えありです。 「嘘はつかないように」という思惑が、ヒロインを取り込む純粋な罠として、また心地よく聴ける音声ドラマの仕掛けとして、とてもよく活かされている気がします。 1周目、思惑を断言したのを聞いてから、2周目、序盤中盤を改めてきくと、さらに楽しめました。おすすめ。 たくさんの気まぐれなお気に入りのひとつというよりも、少しだけ特別な出会いだったのかなと思わせるところに救いが残るところかなと思います。 騙された!けど、どこか100%憎めないのは、自業自得がゆえか(笑)、絵本のような雰囲気のためか、後味は悪くないです。 特にエンディング40秒間の演出は、ヒロインの不遇さを際立たせていて、もうかわいそうでしょうがないですが…。 童話の絵本を読んでもらったような気分になれます。
(* 為必填項目)