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「冒険者4人が挑む愚者の石」 へのレビュー

オススメ! TRPGの文脈で描かれるささやかな願いの物語

2019年05月22日   レンズ さん

このレビューは参考になった x 12人

レビュアーが選んだジャンル :

プレイ時間は5、6時間くらい。
EDは7つ。

とあるダンジョンの主が、
愚者の石というマジックアイテムをチラつかせて
自分のダンジョンをクリアさせるゲームを開催した…という前提が、
紹介文の「TRPGリプレイ風ノベルアドベンチャー」の
”TRPGリプレイ風”にかかると思われます。

実際、地の文がDM(ダンジョンマスター)の語りだったり、
キャラが行動を起こす際にDMに相談、宣言したりと、
TRPGセッションでは珍しくない光景が、
ゲームの中で表現される手法はとても面白いと感じました。
リプレイ風あるいはノベルゲだからか処理の多くは固定ですが、
TRPGを遊んだ事がある人なら、おっと思えるところがきっとあるはず。

主人公はDMの使い魔ですが、参加者のふりをして、
他の参加者をクリアに導くよう命じられています。
愚者の石を巡る参加者たちのうち、
誰に協力するかで展開が分岐していきますが
一周しただけでは物語の全容はつかめません。
全ての謎が解ける!といったカタルシスではなく、
エンディングやおまけを見ていくうちに理解できる、
参加者の思惑や心情を理解するのがメインかと思われます。
(ここらへんもTRPGぽくてよかったです)

序盤はメタネタが軽く出てくるコメディなシーンが多い反面
終盤にいくにつれシリアスな展開になっていきます。
その明暗のリズムが作者の持ち味なのかなと思いました。
直前までの選択を踏まえた細かい分岐も丁寧で、
コンプしても見ていないシーンがある気がします。
シーン回想が実装されてほしいです。

ちなみに一部恋愛要素とありますが
恋愛が主体ではないので、
だれにでも広く遊べる作品だと思います。

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