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「彷徨う追慕をまたどうぞ」 로의 리뷰

オススメ! うさぎは桜の下に心を置いて静かに消えた

2019년 10월 14일   とりとりとり

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油蝉は7年間幼虫として土の中で生き成虫になると1週間で命を落とします、そんな油蝉の亡骸を足元にヒロインと市塚明兎くん(十月トウマさん)は墓前で再会します。この作品は様々な仕掛けがあり聴く前に同梱の本編_1掲示板を読んでから楽しんで頂きたいです。家庭という閉ざされた空間、心の闇の部分が強く描かれ考察する要素を存分に含む作品で全体の作り込みとトリックが巧妙に作られています。

ヒロインと明兎くんは子供の頃に知り合い、お互い家庭の闇の中にいました、生まれ育った環境が悪くても無垢な子供はその世界が全てでその中で生きるしか術を知らないのです。ヒロインと同じ闇を共有した事で明兎くんの真っ暗な心に陽光が差し込みます、それが彼の愛の始まり…でも明兎くんの心はこの時から体が成長し大人になっても時間が止まっている気がします。繊細で純粋な心を根底に秘めている分、周りとの違い・劣等感・自己肯定が出来ずどんどん歪んでヒロインに執着し、人として犯してはならない罪を犯してでも一途にヒロインと愛を求め続けます…純粋すぎる歪んだ気持ちが暴走し彼女を傷つけていると知りながらも。再会も偶然ではありません、二人は短く儚い期間を共にし衰弱していくヒロインと彼女への後悔と懺悔で心が崩壊してゆく明兎くん。それでも彼女を愛し、愛を求めて孤独に幕を閉じる…間違っていなければ彼はヒロインと幸せな愛に満ちあふれた家族になる事も出来ましたが、現実は残酷に容赦なく彼に愛を与えてはくれませんでした。
明兎くん役十月トウマさんの「ごめんなさい」と子供の様に泣きながらヒロインへ謝罪をするシーンが迫真の演技と相まって凄く印象的であり私はこれ以上心の底から人へ懺悔する言葉を知りません。でも確かに作品内で明兎くんは生きていた事を心に刻み込まれる作品です

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