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クトゥルフ神話を背景にしたサスペンスホラーかつ、
自分が嫌いな少女昴と謎の少女ルウを中心とした愛の物語でもあります。
同性愛的な恋愛感情なども絡んできますが、
百合というよりかは愛ですね。
根幹にあるのは寂しいとか誰かを愛したいとか
愛されたいとかそういう心の欠落を埋めたい感じ。

作品的にはジャンルを挙げれば
割と想像から外れない王道な物語とも言えるのですが、
「自分が好きになれない私」がどう生きていくかを見つめていく物語とも言えるでしょう。

前半は主人公の友人ミスカの視点を中心にしたサスペンスホラーで
後半が昴とルウの関係を主軸にした愛の物語という構成。

立ち絵がシルエットなのは
最初は戸惑いましたが途中で慣れます。
多少味気ないところもありますが
萌え絵になると雰囲気変わっちゃうと思うので
この判断は間違いではなかったかと思います。

文章が流麗でシンプルなので
スッと入って来るので読みやすかったです。

プレイ時間は15~20時間前後。
この値段としては十分なボリュームです。
結末は多少あっさり風味なところありますが
それも味だと思います。

好きなパートは後半の昴の夢のくだりですかね。
あの世界に自分も行ってみたくなりました。

プレイし終えて素敵な物語を読んだなぁという満足感と
切なくも温かい余韻にひたれました。