このシリーズの前作は、ヒロインが開始時点から主人公のことを好きで、玉砕覚悟で告白しようとするお話でしたが、今作は最初からヒロインの好感度が高いわけではなく、好感度が0である出会いから告白後までしっかり作られています。
ヒロインは主人公に悪い印象を持っていないのですが、映画製作部で「パソコン部とは口を聞いてはいけない」という決まりが出来てしまい、それに従う形で主人公とも一切話をしないようになります。
しかし、文化部恒例のお祭りデートで偶然ペアになったことで二人は打ち解けていき次第に…というお話です。
若干ご都合主義的な展開はあるものの全体的に完成度が高く、ふんわりとして暖かい気持ちになれる甘酸っぱい作品でした。
たった500円で60分という長時間、一つの恋を体験できるので興味がある方は買って損はないと思います。
ただ、どのタイミングで主人公のことを好きになったのか、どうして好きになったのかが少し掴みづらい気がします。
聞いている人=主人公なのでそれで良いとも思うのですが、ヒロインの心情や意識していく過程がもっと分かりやすければより深く入り込めるような気がしました。
このシリーズは好印象→普通と来たので次があるなら、完全に嫌われている状態から始まる恋の物語とか聞いてみたいと思いました。
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