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「もしも部」 へのレビュー

”妄想”が、却って(かえって)リアルな一冊。

2017年04月30日   一陣の光 さん

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”妄想”を前面に打ち出し、展開してゆく構成が、ある
意味、斬新な”ノッツ”先生の、表題作take1~12に描
き下ろしの「軽音楽部」篇を加えた作品集。
印象的な収録作品は、もし、水泳部にいたら・・・な
take9「水泳部の岡本さん」。
読んでいて印象的だったのは、”狂言廻し”担当で主人
公な刈谷くんの”妄想”を、紅一点の岡本さんと”ツレ”
の夏目くんが聞いてゆく、という展開で進行してゆく
そのスタイル。とても新鮮に感じられました。主人公
の”妄想”で話が進むので、浮世離れしていきそうにな
るのか、と思いきや、極めて常識的な岡本さんと夏目
くんの存在がキッチリと下支え(したざさえ)している
ので、荒唐無稽(こうとうむけい)な”夢想”に行かせな
い役割をも担っている、と、感じました。
意外にも、現実的な”妄想”が逆にリアルな感覚の一冊。

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