舉報鑒賞

同人音声作品の中でも、屈指のクオリティの高さである「道草屋シリーズ」の最初期の作品です。
シリーズとあるように、基本的に続きもの。聞き手は道草屋に来店したお客様という立場であり、本作は最初の来店ということになります。
一応、前の作品を聞いてないと不都合が生じるなんてことは特にありませんが、常連となるに連れて仲居たちの応対態度の変化が見られるため、ひとつにそれを楽しむためにも聞くべきでしょう。

本シリーズの特徴は何と言っても「音のクオリティの高さ」による癒し効果。声はもちろん、様々な音による癒しは一聴の価値あり。
耳かき音はあたかも本当にされているかのような、耳舐め音は湿気や熱すら感じられる…とにかく目を閉じるだけでも簡単に場面が思い描け、本当にされているかと錯覚するくらいにはリアルな音です。
余裕があればVRプレイの如く、動作を真似るのもアリかも…というか自分はやった。

仲居たちのキャラクターも注目点。
すずしろは静かな雰囲気の少女。餅よもぎさんの透明感ある声はまったりとした心地になるでしょう。
対象的に、芹さんは賑やかな雰囲気のお姉さん。雁庵うずめさんの演技で、可愛らしくもちょっと妖艶な雰囲気が醸し出されております。
動と静、方向性が別ベクトルであるからこそ、それぞれに違った魅力が生まれていますね。

音による快感を欲している…ともいうべきか、ともあれ自分が音フェチだと思われるなら買って損はしないと断言できます。
まずは体験版からドウゾ。
そしてあわよくば、後発の作品も是非聞いていただきたいです。音の進化が凄まじいので。
最終的に自分みたく、安眠音声を聞きながら寝床に入るのが習性になるかもしれませんが…それもまた一興。