舉報鑒賞

Studio Beastさんの作品は初めてです。

哲学がテーマの1つですが難しい形而上学的な話はあまりないので苦手な人も安心しましょう。
1000円台ですが商業ミドルプライスエロゲほどのボリュームがありストーリー密度もかなり濃くて良いです。

前半はドタバタギャグコメディと世界説明。ハクスリーの『すばらしい新世界』みたいな感じです。
後半は主人公に焦点を当てたシリアスパートになりますが…ニート・休学・無職歴etcがあったり、現在進行形でそれな人は精神的に結構辛くなると思います。私も自分とアルエが重なりすぎて辛かったですが、それ故"素晴らしい人生"を改めて哲学することが出来ました。滝本竜彦さんや唐辺葉介(瀬戸口)さんの著作が好きな人にはとてもオススメしたいです。百合やギャグ目当てでプレイすると痛い目に合います。

クリア後にサークルさんのHPを見たらシリーズ展開も考えているとのことで、世界人民連邦やQOLICなど1作ではもったいないほどの世界観なので新作が出たらとても嬉しいです。また、ライターさんが『さくら、咲きました』の人でシナリオの上手さには納得でした。