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ファミコン後期のホラーゲームに見られた「チープ表現からの恐怖感」を良質に表現し、クトゥルフ神話らしい要素や仕様を随所に盛り込んだ、「今だからこそできるリバイバルホラーRPG」になっている点は見事。

正気度のパラメータや、キャラクターごとのスキル要素がTRPG感を見事に引き出し、キャラの選択で一悩みさせ、各システムの「ユーザーを突き放したかのような不便利さ」が、何気ない一つ一つの行動すら選択肢であることを感じさせる。

総じてよく練り込まれた秀逸な作品であるといえる。

とはいえ、システム面が秀逸な反面、広いマップや意味のないルーム構造などで、とにかく歩かされる点が「無駄な時間」と感じてしまうこともしばしば。
敵の行動もキャラクターより早いことが殆どで、若干、不条理に感じてしまう点も。

ゲームとしての完成度は非常に高いだけに、こういう細かい点が目についてしまうのが、本当に残念で仕方ない。