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各パートのフェードイン・フェードアウトが丁寧です。

静かに降る雨音が心地よく、「巫女さんがいつ語り始めるのか?何を語るのか?」と期待が高まります。

藍月なくるさんの演技がすごい。
あどけなくもしっかりした巫女さんが次第に浮かび上がってきます。そう、まるで山霧のように。いつの間にかあなたは巫女さんと二人きり、降りしきる雨で小さなお社に逗留を余儀なくされる。
けれどそれは、心のこもったもてなしと心地よい語り口で、普段の暮らしに疲れ切ったあなたを癒してくれるものだった……。
舌足らずさを残しながらも一生懸命、巫女さんは語ります。
あなたの印象や、文学から得た生きる知恵と、それに留まらない彼女自身の人生哲学を。
あなたが元気になってくれればと世話をしながら語りかけます。素朴だけど温かく、苦労しながらも擦れない、大人しいけど芯が強い。イラストがよく巫女さんの人柄と合っていると思います。

耳かきは2か所あります。
1回目の綿棒は、他の音声作品でいう梵天のような、耳の中いっぱいに広がるゴソゴソした音ですが、優しく、ゆっくりと耳の中の壁の水分を拭ってくれる感じで気持ちいいです。
2回目は普通の木の耳かきでしょうか。
いずれもシンプルで短いですが心地よくて好きです。

アカペラの七つの子も心がこもっていてまっすぐに唄っていてよかったです。