舉報鑒賞

しっとりとした癒しの作品です。
大人になって足早になり、昔の頃に聞こえていた音が、その足音によって聞こえなくなっていたことに気付かされました。
昔、私を癒してくれた音や出来事が雨になり、降り注いでいるのかもしれません。それによって現れた「優雨」が、自分が名付けたように、優しく心を洗い流してくれているように思いました。
洗われた心と、雨に濡れた景色によって世界が輝いて見えます。これは、見つけたのではなく思い出した、という感覚のような気がします。美しいものや癒されるものは、そう感じようとする心によって見えるものであり、降っている雨と、忘れられた「優雨」の涙によって私の心が洗われ、それを思い出したのだと思います。
彼女の声と歌が、いつまでも耳に残っています。彼女を忘れないように祈ります。