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「看取られ音声」 へのレビュー -> Recensione per "看取られ音声"
12/07/2019 弱者
このレビューは参考になった x 9人
Parole chiave selezionate dal revisore:
まず初めに、あまりレビューをしたことがない身であるので、乱文となることを許してほしい。 この音声作品は看取られというものだ。 看取られ、すなわち死に際に交わされる会話、黄泉への道を行くものに送る言葉である。 この作品は、それを疑似的に体験できる。 それも、多くの人が理想とするであろう優しい声での看取られだ。 virtualという言葉の意味は仮想と訳されているが、現実に限りなく近いけれど違うという意味が正しい。 その意味を踏まえても、この作品はバーチャル的な死を味わえる。 例えば、トラック1では死に瀕した自分がどのように向こう側に送られるのかを優しく耳元で囁かれるし、トラック3では宇宙人の兵器が軌道上に浮かび、絶望的な世界となっているのを味わえる。 そして、看取られ音声というものを体験してみて、この音声、看取られるという行為には癒されるということがよくわかった。 看取られという行為が冥界に向かうということを踏まえて書くのなら、脳がバグを起こして死に間際にエンドルフィンを発している、とも言えるような心地良さに襲われる。 また、シナリオによっては様々な感情を心の中に抱く。 安心感、無力感、絶望、献身。 主人公に感情移入しやすいのならばきっと抱いてしまうだろう。 私はトラック3の後、自らが無力なせいで、と後悔したものだ。 目をつぶって、横たわり、寝るときのように身体をリラックスさせて聞くのが良いと思う。そして、自分自身に"自分は死にかけている"と軽く暗示しておくのもいいだろう。 つい、身体が動きそうになる場面も、目の前の女の子を抱きしめたくなる場面もある。しかし、それはできない。死にかけているのだから。 長々と書いたが、この作品は聴いたもの達に新たな感覚をもたらすだろう。仮想的に死ねるのだから。現実と違って。
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