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「ささやき庵 紅葉 伍【超リアル仕様】」 へのレビュー
2017年06月04日 伊達さん さん
このレビューは参考になった x 21人
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数年前、心身ともにボロボロになっていた僕は気づけば音声作品という世界の門の前に立っていて、その時優しく手を引いてささやき庵(という沼、笑)へ導いてくれたのが紅葉と牡丹だった。 その二人には何度も救われた。そういう思いもあって、今回は偽りない言葉で書かせて下さい。 まず柚木さんの演技、本当に素晴らしい。 長い時間を経てその身に紅葉を宿しているとしか思えない、声から滲み出るキャラクターの奥行き。 そしてそれを余すことなく捉える録音の素晴らしさ。本作は我々"だぁ"を雨の日も晴れの日も魅了してやまないあの愛おしいハスキーボイスが史上類を見ない程耳のそばまでやって来る作品だ。 本作で特に素晴らしいのは催眠的な要素も含む導入パートで、正味ここだけのためにお金を落とす価値は十二分にある。 …とここまで書いた上で、あえて書くと、(最近のささやき庵作品全体に言えることとはいえ)全体の構成には難ありと言わざるを得ないと思う。 抜けるまでいかない緩いエッチが漫然と配置してあって、どういうテンションで聴けば分からないうちに盛り上がり切れず何となく終わってしまう、という感じなのだ。 キャラクターに入れ込んでいる人ほど疑問に感じるであろう、萌菜の参式のシナリオ構造にも引っかかる(前回ささやき魔の紅葉がああいう形で、それでも新機軸の癒し路線を開拓していたのもあり…)。 今のサウンドクオリティで、初期のささやき庵的なシンプルな構成、耳かきやお話の癒しパート~抜きを一点に絞った狙いの明確なエッチパート~ささやき安眠導入のパート、みたいな形式が自分としては一番好きかな。 ささやき庵のフォーマットの中でそれぞれのキャラクターの物語を展開する難しさも分かりつつ…。 確かにエッチなの好きだけど、それだけを詰めてほしいわけじゃなく…ただ一緒に過ごすひと時が自然なかたちでそこにあれば。
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