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「【爪切り】道草屋 すずしろ日帰り-雨宿り【鼓膜マッサージ】」 へのレビュー
2018年07月09日 伊達さん さん
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左耳のお世話をしてくれながら、すずしろが何とはなしに鼻歌を唄いはじめる場面がある。 忘れるわけがない、あの歌だ。 この季節になると思い出す人がいる。 優しい声の人だった。 …意表を突くような仕掛けもなく、素朴に、ほんの短い時間を切り取ったささやかな作品だ。 しかしながら本作はやはり、どこか神秘的な色を帯びているように感じられる。 他のシリーズ作と微妙に切り離されているような。この縁側だけで世界が完結しているスピンオフのような。 それはやはり、'15年の同時期にリリースされた"すずしろ 雨の日"をなぞる作品内容に由来している。 ここで登場するすずしろは、雨の日に髪が「ぐねぐね」になるのを気にしてこちらに目隠しをする、あのすずしろだ。 雨が縁側を外界と隔絶して、何かの拍子に起きた小さな奇跡が、あの時の縁側に、ほんの少しの時間だけ導いてくれる。そんな想像をする。 それは淡い夢だけど。 でもせめてその歌が終わるまで、淡い夢でも浸らせて、と思う。 こんな半ば個人的な感傷をこういう場でつらつら書くべきではないのかもしれないけど。 でもやっぱり、この作品は、In memory of の作品だって気がする。 それで作品を通して示される、ひとつの当たり前のことに救われる。 つまり、雨はいつか止むということ。 だから雨宿りのひとときもまた特別なんだということ。 改めて書く。 餅さん、ありがとうございました。
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