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「月光ヤークト」 へのレビュー

オススメ! 猟犬、再び

2019年11月26日   トルク さん

このレビューは参考になった x 6人

1作目から8年、ヤークトシリーズ待望の続編です。
法という名の安全圏を自ら飛び出した悪人たちを、主人公・夏世が猟犬となって喰らいつくす。舞台を「つきのわ研究学園島」に移しても変わらぬ獣性が、胸糞悪い悲劇にスカッとしたカタルシスをもたらしてくれます。

☆ゲームシステム☆
前作と同じく、証拠からプレイヤーが推理を組み立てる面白さは健在です。捜査中もパートナーと相談できるので迷うことはありませんし、推理も選択式なので安心です。
また、今作は刑事・夏世と助手・小冬の視点交換が加えられました。同じ参考人でも聞き込みする人物によって違う反応が見られ、舞台をくり返し歩く楽しみが二度味わえます。

☆ストーリー☆
緻密なトリックや予想を裏切る展開、悲劇の合間の清涼剤になるギャグ、そして物語全体を通した大仕掛けのおかげでまったく飽きることなくプレイしました。
おしおきのカタルシスのために被害者への感情移入と、加害者への加虐心を違和感なく抱ける要素が全体にちりばめられており、モブの会話すら聞き逃せません。プレイ後には一抹の切なさと壮大な爽快感が待っていることでしょう。犯人すら逆に好きになっちゃいます。

☆キャラクター☆
さらに登場キャラが増えてパワーアップ!前作から続投の主人公2人に加え、自称探偵の暴走金髪ビキニ、手術台とベッドで無敗の性豪外科医、「天才」で思いつくプラスとマイナス面がだいたい当てはまる若き研究者など魅力的なぶっとんだ人物ばかりです。
今作は被害者と加害者だけでなく、協力キャラも豊富になっており、さらに物語に深みが増しています。おかげで夏世以外への小冬の対人関係が強化され、前作からの成長にも注目できます。

個人的には「研究者としての矜持」「患者と見守る者の絆」など熱いストーリーも楽しめました。この物語を作り上げるために作者様がしたであろう熱心な取材は想像に難くありません

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