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「Green Memory 車椅子の少女との純愛」 的鑒賞
2016年06月25日 穂積 先生/女士
このレビューは参考になった x 14人
評論選擇的類別:
重要な事なので先に言っておきますが、本作品は「抵抗できない事につけ込んで手足の無い女の子に好き放題する」陵辱系内容ではありません。 そういう側面が一切ないとは言わないまでも、基本的には「手足が無い障害に苦悩しながらも受け入れて愛し合う」純愛系と思った方がいいでしょう。 絵面としてヒロインの手足が無いだけではなく、その種の障害を持つ人間の不便さがシナリオを通して実践的に描かれていて、彼女の生活の難しさ、その苦労を補うために人知れず努力している健気さが重ね重ね伝わってきます。 また、それゆえに主人公が本気で自分を好いてくれているのか自信が持てず冷たく当たってしまったり、あえて高飛車な接し方をしてしまったりと心理的な負い目が掘り下げられていて、年相応の少女としての可愛さに拍車がかかっています。 その一方で、主人公とヒロインの距離が縮まると、よりディープな悩みを打ち明けるようになります。 要するに、手足が無くては自分で自分を慰める事も出来ないから手伝いなさい、と介護の一環のような顔をして指示してくるのです。 手足が無いと言う身の上を恥じず、むしろ強く生きる気丈な少女でありながら、実は等身大の不安を抱えている所が愛らしいヒロインであります。 で、もう一人ヒロインが居るわけで、こちらは良くも悪くも普通の女の子、だけど強いて言うなら上記の四肢の無いヒロインと犬猿の仲で敵対する言動が目立ちます。 序盤は、というかルートに入らないとその心無い発言に嫌気がさして、性格の悪い子かと思ってしまいます。 しかし、実はこの二人のヒロインは太陽と月のような深い因縁があり、二人が険悪になってしまった原因も語られ、それを知ると障害とか度外視して五体満足なヒロインに感情移入する事も充分にあり得ます。
(* 為必填項目)