舉報鑒賞

精気を狙って襲ってくる妖魔から逃げきるRPG。
100円作品ということでサクッと遊んで終わるつもりで購入していましたが、予想は良い意味で裏切られました。

まず作品ボリュームとして、1000円でも到底足りないほどしっかりしています。
ある程度進めたところで一旦EDかと思わせるような演出が入りますが、正直そこまででも100円作品で出来る内容ではなく、まさかそのまま話が続くとは思いませんでした。
そういったポイントがその後にも数回あり、エロイベントをしっかり見ていたのもありますが、終わってみれば6時間近く経過しておりました。

それで終わるかと思いきや後日譚と回想ルームを兼ねたおまけがあり、そこでもまたイベントを消化するたびに追加イベントの解放が繰り返され、これでもか!と楽しませてくれるという。
値段を見た時点では誰もこのボリュームは想像できないでしょう。

では量だけの作品かというとそうではなく、エロシーン一つ一つはしっかりとテキストが書き込まれ、妖しくも淫靡な妖魔のイラストの質も高いです。
逃げていたはずなのに気付けば名残惜しくなってしまう、そして最後には熱い展開も待ち受けるシナリオも良かったですね。

あえて難点を挙げるとすれば敵の火力が全体的に低く、乱数次第でなかなか精気を吸ってこないこともあり、エロを見るための負ける作業に時間がかかることがありました。
じっくり篭絡される過程自体がエロくていいという面はありますが、サクッとシーンを見たい時のために強制敗北の手段が欲しかったですね。

とは言え100円のゲームですから、むしろそれ以外に目立った不満も無いというのが恐ろしいです。
消費者としては嬉しい限りですが、不釣り合いな値段が価格破壊に繋がってしまわないか、少しだけ心配ですね。
老婆心ながら、次は相応の値段を付けても良いのではないかと思います。