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「女怪盗シルバーキャット」 的鑒賞
2018年02月10日 色月 先生/女士
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身動きのできないヒロインを甚振って楽しむADVである。女によるヒロインへの責めがメインであり、DIDジャンル特化作品となっているため本番はないが、エロさは抜群の出来である。本番無しだからで敬遠するのはもったいない。サンプル文では詳しいシーン内容があるので、本レビューではそれらがより魅力的に映るように施された構成力に注目する。 この独自のエロスを盛り上げているのは、話づくりの脇をしっかりと固めているからである。キャラの紹介にあたる導入、調教シーンの間に挟まる銀華の健気な苦闘、その敗北といったサブの場面展開がスリリングなヒロピンの雰囲気を醸成し、実際のシーンが始まるとその淫靡さに夢中になるのである。具体例として、体験版でも確認できる冒頭部分を取り上げよう。 ヒロインの銀華はこれまで負け知らずであったこと、悪を挫くシルバーキャットであることを誇りに思っているなど、その自信と高潔さが見て取れる。また捕まえようとする者たちを翻弄する強さも描写されているのも重要である。理想的な正義ヒロインであり、黒薔薇でなくとも屈服させたくなる描写が要領よく書き込まれている。そんなヒロインが本編では悪に翻弄され、弄ばれるのだからどのシーンも垂涎モノになるのである。 猿轡をかまされているものの、その状態での悲鳴と、適宜銀華の心情が声付きで披露される。徐々に意志が負けてゆき、奴隷商品、あるいはヒトイヌにされてゆく惨めさが名演とともに味わえるのも良い。 枝葉末節であるが、システム部分ではいくつか要望がある。セーブポイントの枠数と、履歴量の増加である。合間の会話劇も好みであるため、選択肢自体が少ないとはいえ、気に入った箇所でのセーブがあまりできないのは残念である。また履歴も10行ほどと少なく、こちらの量も検討願いたい。
(* 為必填項目)