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「彼女の変身コスが競泳水着にしか見えないので、世界は危機に陥っていた。『境界飛翔セレスタイト』」 へのレビュー
2018年06月12日 色月 さん
このレビューは参考になった x 6人
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変身ヒロインへの理解者が描いた作品らしく、欲しいツボをしっかり押さえた作品だ。ヒロイン・セレスタイトの一人称視点で進み、嬲られる描写が直接的に味わえる構成となっている。 本来は敵より強い正義ヒロイン様だが、敵の卑劣さゆえに囚われる。要所の盛り上がらせ方が上手く、絶対にくじけない心、でも快楽に負けちゃうなど、王道を魅力的に仕上げている。以下にキャラ性、フェチさ、テキストの上手さの3点に絞り、その魅力を語っていく。 キャラメイクが素晴らしく、理想的な変身ヒロインとなっている。清楚な見た目、文章からわかる高潔さと、このジャンルファンならば垂涎モノの造形である。序盤の圧倒的な強さ、守る人々への優しさなど、望ましいヒロイン像がすんなり入ってくる。 同時に、主な竿役である蟲(=人類の敵)の下劣さが際立つ。特に弄ぶような犯し方から、弱き悪に汚される強き正義、というジャンルの醍醐味が深く印象付けられる。セレスタイトの反応も良く、不埒な行いに睨む顔、予想外の感覚に戸惑い、悔し涙を流す様も、そのエロスを高めている。 またそこかしこにフェチさがあり、セールスポイントの「蒸れ蒸れ表現」も素晴らしい。スチル絵でのムアァっとした目に見える部分ではなく、テキストにも力がそそがれている。ヒロインの汗(腋や靴の中などのマニアックな部分も)や、敵の精臭によるマーキングなどの匂いの言及が多く、蒸れてこもった匂いが伝わるように作られている。 ヒロイン視点の地の文もうまい。とあるシーンで蟲は淫行を迫るが、そこではどのように奉仕すればよいか、詳細な作法がヒロインの言葉で語られる。あの清楚な彼女が淫靡に変えられてゆくどうしようもなさを的確に読者に伝え、追い詰められてゆくヒロピンを否応なく楽しませる好演出である。 良さは他にもあるが、それは自ら購入し発見してもらいたい。
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