舉報鑒賞

初めて音声作品を購入しましたが、素晴らしい内容でした。

まずなんといっても、沢野さんの声と演技がパーフェクトです。
ときに聴き手を突き放すように、ときに優しく包み込むように、
声色を見事に使い分けながら、
呆れつつも変態プレイに付き合ってくれている女の子の
微妙な心の動きを丁寧に表現しています。

作中、次から次へと変態ワードが繰り出されるのですが、
その一言一言を、沢野さんがこれ以上ないほどツボを押さえた感じで発するので、
あり得ないくらい興奮してしまいます。
「いやいやいやいやいや、これはいくらなんでもエロ過ぎるだろ…」と、
思わず笑ってしまうほどです。

少々大げさかもしれませんが、エロもここまで極めると、
落語と同じように「語りの芸術」と言っていいんじゃないでしょうか。

台本や演出についても、かなり作り込まれています。
薄暗い探査艇の中で女の子と2人きりというシチュエーションが素敵ですし、
言葉の選び方もバリエーション豊かで飽きません。
また、環境音や音の配置もこだわっていて、非常に没入感が高いです。
プレイについても、よくぞこんな変態なことを思い付くなぁと
感心してしまうくらいエロいです。

正直、私はグロい虫などは苦手なのですが、
苦手要素が全面にフィーチャーされているにも関わらず
これだけ興奮させられてしまうという事実こそが、
本作の凄さを証明していると思います。