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浅見ゆいさんが丁寧に作り上げられた質の高い作品です。
全体的にしっとり感があるなかで、ユーモアや郷愁、温かな心の響き合いが描かれます。甘すぎない優しさが琴音さんに表現されている。
特にヒロインの人となりが今までで聞いた音声作品で一番好きな作品です。
・耳かきパートは音が当初やや硬めの印象だがそれを補って余りある柔らかな囁き、吐息、交流の深まっていく温かさ。
「かり、かり…」「かき、かき…」ことばの響きが郷愁を誘う。
耳穴の手前→奥と掃除箇所で変化する音と囁き。
じーっと耳をすませて聴くと、贅沢な時間を味わえた。ゆったり聞く楽しみのほかに集中して聴き入る楽しみを味わう体験ができた。特に ミミナメさん、 tsukutsukuさんが挙げられていますように仕上げの梵天のゴソフワ恍惚感からの一瞬、間があって「ふーっ」と息を吹き込む加減が絶妙です。その流れからの寝かしつけがまた心地よくて。保育園で保育士さんに背中をとん、とんと優しく叩かれたのを思い出した。
・ tontontonさんが書かれているように「ねっ♪」がいいです。
・効果音が色々と豊富で素晴らしい臨場感がきびきびと素敵なメイドさんの横顔を演出します。無駄のない動線の凛と残り香漂うは人間が生きていく、自律する愉しみ。静かな余暇の過ごし方…季節の移ろいの感じ方…背筋が伸びるようだと言うと大げさですが、限られた設備を生かす気の配られた奉仕をされるなかに地に足の着いた豊かな、自宅で過ごす悦びが味わえます。
今までの音声作品は耳かきパート以外スキップして聞くことが多かったのですが、この作品は随所に繰り返し聴きたくなる部分が散りばめられています。
・主人公と琴音さんがコミュニケーションしていていいなあと思った。聞く所は聞き伝える所は伝える。人間関係ってそうやって積み重ねていくんだな、自分はきちんと受け止めて伝えられるかなと考えてしまう。