Rapportera granskning

氏の作品は、そこはかとない鬱展開が特徴だが、本作はその典型。
山本直樹とか、最近だと遠藤浩樹とか、まぁそのへんのテイスト
短い作品だが、読者の年齢によって感想が変化しそうなあたり、面白い。

高校生くらいの子が読んだら、カナさんが引っ越したのは主人公のせい、とか単純に思ってしまうんだろうな。
生活の重さ、(遊びの)セックスの軽さが分かる年頃のオッサンだと、カナさん側の事情も、あらかた予想できるようになる。

いっとき、気分転換に付き合ってくれた弟分への、ちょっとした恩返しだったんだよね。
そりゃあ少しはガッカリしたけど、想定の範囲内だし、元夫の方がよっぽどクズだったし、新生活始める前に、まあちょっとだけ付き合ってやるか、そんな感じ。

カナさんが、いつの日か本当の大人の男と出会えますように。