レビューを報告する

  • 1.情報入力
  • 2.報告完了

このレビューを掲載しないほうがよいとお考えの場合は、理由をご入力の上、[報告する]ボタンをクリックしてください。
この報告は、レビューの削除をお約束するものではありません。内容によっては、削除されない場合もございますのであらかじめご了承ください。

「【ゲーム】足りてないいじめハメられっ娘 冬愛ちゃん」 へのレビュー

「人間失格」(性的な意味で)

2018年06月08日   パルナサス さん

このレビューは参考になった x 9人

かねてよりエクストリーム抜きゲを世に送り続けてきたピンポイント様の作品でも、これは野心的な作品。

まず、理解力ゼロ、自己愛マックスなヒロイン冬愛ちゃんを形作る言動から他人たちとの会話まで何から何まで腹パンしたくなること請け合いなほどムカつきます。最初の登場からエロシーンに至るまで、テキストを読んで、須天ちよこ様の声を聴いて、これほど腹の底がムカムカしながら腹の下でイライラしたことはありません。
また空気を読めず、勘違いし、善かれと思って勝手なことをする冬愛ちゃん。日に増す過酷ないじめ描写の数々と凄惨なエロシーンは本当に読むに耐えないほどの苛烈さなばかりか、それが冬愛ちゃんを痛めつける側の気持ちもわからなくないゆえに勃起して身悶え。いじめ描写とそこに絡むエロは 三色網戸。さんの絵と 鴻上リルカさんのテキストだけでも相当心に来るものがあり、最後まで読み進めるには少し勇気がいるかもしれません。抜きゲなのに。

そして何が辛いかと言えば、その張った押したくなるほどの冬愛ちゃんの「足らない」ところが、実はとても心のまっすぐな純粋さゆえではないかと見えてくることでしょうか。
そういった一筋縄ではないキャラクター描写、そして酸鼻を極めるいじめとそれが生まれる構造、人間の暴力性、無駄に真面目にそういったことを考えさせられるあまりに濃密なテキストが何か書かずにいられなくなる余韻を催させ、もはや文学的なまでの感慨とモヤモヤに浸されます。抜きゲなのに。

思わず自分は『人間失格』を思い起こしました。何故かはわかりませんが。

「私たちの知っている冬愛ちゃんは、とても素直で、よく気がきいて、あれでオナニーさえしなければ、いいえ、しても、・・・神様みたいないい子でした」

* は必須項目です)

理由*