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生命が燃え盛る夏。
そこかしこで蝉は、けたたましく鳴き
木々や草花は限界を知らず生い茂り
そこかしこで命の躍動を感じる。
ただ、ふとしたときに道路で死んでいる
蝉を見つける。栄養がいきわたらず枯れる草を見る。
圧倒的な生の裏側には必ず死がある。
今作品でも、死ぬためにやってきた主人公と
そんなことは構いやしないとばかりの
生き生きとした夏がある。

本作品の感想としては
シナリオが想像以上に素晴らしかった。
明るく快活な少女、歩ちゃんが
主人公をメイドとしてもてなす。
耳かきの最中は優しく語りかけ、
安心感や安らぎを覚える。

音のこだわりも随所にみられ、個人的に
本番中にバックから体位を変えたときに
遠かった声が近づいたところが
非常に凝っているなぁと感服した。

また、歩ちゃんの
「今は何も考えなくて良いんです、
今はただの惹かれあってる雄と雌です。」
という台詞がとても素敵だった。
生命を育むためのセックスではなくて
快楽を貪るためのセックスでもなくて
生きるために、惹かれあった男女の営みという
ロマンチックな何かを感じた。

癒された主人公はやがて
都会へ戻るけど、きっとまた田舎へ
癒されに逢いにくるはず。
その様子を描いた後日談も見てみたい
次回作の期待ができる、良い作品でした。