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「心音の森【鼓動音】」 へのレビュー

オススメ! 宛ら聞くトランキライザー

2019年05月14日   いとうはむこ さん

このレビューは参考になった x 4人

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2作目の「満月の夜」を先に聞きました。
性欲が先行した自分が少し恥かしいけど、恥かしいはキモチイイだから大丈夫です(なにいってだこいつ)。

ギャルだったりアヘェだったりブタ鼻だったりいろいろな小石川うにさん。
私としては今作の様な優しく穏やかで甘やかな芸風が本当大好きです。

cpt.01で語られる、心音ちゃんが何故「君」にご執心なのか、その理由と彼女の抱えてきた寂しさには、年甲斐もなく胸が痛くなりました。
作中で「君」に何があったのかは当然語られませんが、寧ろ感情移入しやすいのでは。まあ、いいことばかりの人生でもありませんし。

「いいこいいこ」「かわいい」と甘やかされて、お互い前をはだけて布団の中で抱き合って、夢心地の中で彼女の心音を感じる、トクントクンと少し早い鼓動と、切なげな吐息。
萌え転がりそうなシチュエーションですが、ところがどっこい彼女の云う様に段々と落ち着いてくるから不思議です。

cpt.02では心音ちゃんの胎内で、鼓動音と遠い様な近い様な不思議な距離感から聞こえる優しい声と吐息に思う存分癒されます。

より落ち着きと優しさを増した声色は慈母の如き尊さ。
地母神として彼女はより明示的に、繰り返し「胎内回帰」へ誘う言葉を囁きます。
無条件に愛されて赦されて「愛しい私の赤ちゃん」とまで云われて。この仮初めの時を「今の君に必要な癒しなんだよ」とまで説かれれば安堵感で涙さえ出ます。
しっかり休んで目覚めたら強くなれる、でも疲れて弱ったらいつでもおいで。
そんな言葉に安心しきって、鼓動と寝息を聞いて、もう寝落ちする他に私は為す術を知りません。

バブみ。胎内回帰。不埒な欲望を連想する向きもありますし私もそれはそれで好きですw
しかし本能に根ざした普遍的なテーマでもあると思います。
それに正面から向き合った今作、御美事でした。

もう無理、うに爺好き(語彙力ゥ

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