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帰宅してドアを開けた時の誰もいない暗い部屋を思い出しました。
新卒で入社した会社で上司に目をつけられ、散々に詰られた日々を思い出しました。
上京後の転職先で大はずれを引き、神田駅で終電を待ちながら飛び込みの想像をしたあの日の事を思い出しました。
何かトラブルが起きるたびに、「お前の事なんか誰も助けてくれんぞ」と己を鼓舞した日々を思い出しました。


大人が他人から褒められる事なんてそうそう多くはありません。

だからこそ、いつもは天然なモカちゃんが、話を脱線させないよう必死で言葉を選びつつ褒めてくれるのが嬉しくて気恥ずかしくて。
押し寄せる負の感情たちが置き場を失い溢れ出してしまう事に恐怖しながらも、涙声のモカちゃんにつられて少し泣いてしまう自分がいました。
言い聞かせるように何度も、頑張りをただ肯定してもらえるだけで救われて……
心の中のぐちゃぐちゃとしたものが洗い流されていくのを感じました。


サークルさんお馴染みの射精我慢パートでは、優しくも厳しい射精我慢が繰り広げられます。
本作のそれは、1度癒しトラックで気持ちをリセットした私が、明日からまた頑張り直すための儀式のようなもの。

ところどころ癒し作品とは思えないほどツラい局面が訪れ、その度にどこまでも優しいモカちゃんに甘えてしまいそうになります。
でも、自分の事を好きだと言ってくれるモカちゃんに頑張っているところを見せたい。
何としてもエロちんぽのカッコいいところを見せたい、そんな一心で何とか堪えたものです。
その結果なのか、ラストスパートでは何かが吹っ切れたかような気持ちの良い射精ができました……


日が昇れば、私は今日も会社に向かいます。
ただしいつもとは少しだけ違った心持ちで。
モカちゃんから貰った3つの金メダルが一瞬だけ輝いた。
そんな気がしました。