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現実にありえそうな、リアルな筋書きが、素朴でシン
プルな絵柄を引き立てている、”遥巴絵”先生・第四話
から第六話までが収められた、オムニバス形式の短篇
作品集・二冊目。
印象的な収録作品は、29の時、思い立って”脱サラ”し、
”エロ劇画家”になった主人公。五年、”アシ”してくれ
た人が”プロ・独立”し、別のアシスタントを募集する
ことに・・・な「第六話」。
読んでいて印象的だったのは、離婚したり、冷めてし
まった夫婦関係から”ぬくもり”を求めていた登場人物
が、出会いを通じて、それを得て(えて)ゆく流れを丁
寧に描写・表現している点。特に「第六話」の中では、
”遥巴絵”先生の”想い”を感じさせる構成になっていま
した。柔らかくて・穏やかな、読後感が味わえる一冊。