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ヒロイン視点での痴漢、さらにそこからつながる陵辱。

簡単に言ってしまえばそれまでですが、この作品は秀逸。

本作を良作たらしめているのは、圧倒的分量のテキストによる「ヒロインの心理描写」の巧みさ。

不安・恐怖・屈辱・羞恥・苦痛・・・さらにはそれでも感じてしまう快感。それはやはりCGでも動画でもなく、文字でしか表現できないでしょう。「あ、ここはいらねえや、飛ばしちゃおう」と思いたくなるムダな場面はほとんど見あたらず、一行一行丁寧に読み、ヒロインの感情にのめり込んでいく感覚がたまらない。

CGのクオリティがばらつくとは作者の弁ですが、確かにCG「だけ」で見るとそう感じるものの、圧倒的な文章力がCGに足りないものをどんどん想像させ、補ってくれることと思います。少なくとも自分はそうでした。

本作のメインはあくまでも活字であり、CGはいわばその「挿絵」。そう言う意味で、本作のプロローグとも言える「masher」をまず読んでみることをおすすめします。その頃は正直に言ってCGもかなりつたない感じですが、文章力は当時も変わらず。それでも良かったと思えるのなら、作者の文章に惚れたと言うこと。あの文章が気に入れば本作も絶対に気に入るはず。