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「沼のほとり ~老人とオトコノコ~」 的鑒賞

お互いが唯一の理解者なのか

2010年02月04日   カルメロ 先生/女士

このレビューは参考になった x 1人

女の子として育てられたショタっ娘、と思われるヒロインの漫画ですが、
この作品では、女装を前面に打ち出しているわけではないようです。

山深い寒村とか、嫌われ者の老人とか
どことなく重苦しい、いうなれば「犬神家」的な舞台設定
Hシーンの夕刻には雨が降り出すなど、ごく軽くですが“欝”のフレーバーあり。
ヒロインのナオ君も、母親に「女の子が欲しかった」的なプレッシャーをかけられ
女の子として生きるよう強要されているらしく、ストレスを溜めているようです。
短い作品ですが、色々なことが行間から読み取れます。

ナオ君も、おじいちゃんも、普段は様々な抑圧に耐えて生きていて、
二人の逢瀬の時だけ本来の自分をさらけ出して身体を重ねる。
ナオ君はおじいちゃんに甘え、おじいちゃんもナオ君を大切に思っている、
だから二人だけのときは、とても優しくて楽しげで・・・
上手く表現できないんですが、そんな感じの漫画でした。
雰囲気は少し重いけど、暖かくて優しい作品です。


本編は十数ページで、5ページくらいのセリフなし漫画が付属してます。
絵柄的には、まだ発展途上の作家さんだとは思いますが、
ストーリーなどが好きなので、頑張ってショタ作品を(それ以外も)続けて欲しいです。

* 為必填項目)

緣由*